2007年4月30日(月)14:05

EU憲法は5月半ば以降各国首脳の協議に

ベルリン(AP)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相はEU憲法を5月半ば以降EU各国首脳の協議に委ねる意向である。政府のトーマス・シュテーク副広報官は月曜日ベルリンで、メルケル首相は5月半ば以降懸案のEU憲法について各国の首脳と協議を行うと述べた。しかし副広報官は、EU憲法の内容を当初の6分の1に縮小するという推測については発言を控えた。

「私たちは6月のブリュッセルEU首脳会議で成果が得られることを望む」とシュテーク副広報官は語った。メルケル首相は、次のポルトガルの議長国任期中に政府協議で憲法条文が取りまとめられるよう、それまでに今後の進め方に関するタイムスケジュールと大枠の内容を発表することを目標としている。シュテーク副広報官によれば、現在他のEU加盟国との間で上級官僚レベルの協議が行なわれている最中であるという。ドイツ政府は妥協点を見出すべく、EU加盟国や欧州委員会ならびに欧州議会に対する一連の質問状を作成したという。「私たちは集中的な調整プロセスの段階にある」とシュテーク副広報官は述べた。

しかし「憲法条約がどんな形や構造になるのかを推測しようとするのは時期尚早だ」とシュテーク副広報官は戒めた。スペインの「エル・パイス」紙は今週末、「チョッキのポケットに収まるサイズ」の憲法条約が計画されていると報じた。それによれば、全448条のうち残されるのはわずか70条になるという。憲法の内容は基本的にEUの価値、権利、原則、および機能方法に限られると同紙は報じており、メルケル首相はフランスのニコラ・サルコジ大統領候補の「ミニ憲法条約」の主張を容れた形となる。「憲法」という言葉を避けてほしいというイギリスやオランダの要望にも配慮がなされるという。

これまでメルケル首相は常に、憲法の実質を維持したいと強調していた。憲法条約はすでに18ヶ国で批准されている。2005年のオランダとフランスの国民投票による批准否決を受けて、7ヶ国は批准の無期限延期を決定している。

原題:EU-Verfassung wird ab Mitte Mai zur Chefsache




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